●中国の望遠鏡メーカー
2015-07-10


「星爺から若人へ」は中学生くらいを対象としています。

●星爺は最近テレビ放送で多くなった日本礼賛の番組が大好きです。
『所さんのニッポンの出番』 『cool japan発掘! カッコいいニッポン』 『Youは何しに日本へ?』 や、町工場のスゴイ技術を紹介する番組等など。その根底にあるのは夏目漱石に端を発する白人コンプレックスと思わないではないけれど、番組を見れば気分が良いですからね!

未来学者ハーマン・カーンを尊敬していた時期もあるし、社会学者エズラ・ヴォーゲル著の『ジャパン・アズ・ナンバーワン』には心が踊りましたね。日本ガンバレです。

小学生の頃は、銭湯で鉄工所や溶接工場のオヤジ達から空襲の体験やシベリア抑留の話をマジメに聞いて可愛がられ、工場へ遊びに行って教わったことが天体望遠鏡の自作にとても役立ちました。タダでたくさんモノを作ってもらったし,以来、町工場には憧れています。
「町工場のオヤジって頑固なだけで理論付けされた技術は無いな」 と思っても、下町ボブスレーを見て 「勝負の世界は甘くはねーよ」 と思っても、中小企業や町工場は応援したいです。

『永遠の0』にも感動! クリスティーナ・ロセッティの詩とからめるなんて粋な脚本だ! ゼロ戦はパイロットを銃弾から守る分厚い鉄板を省略したから、軽量で性能が良かっただけなんて説もあるらしいけど、そんな理屈は不問にしましょう。

新幹線の安全神話というのも、「ガソリンを簡単に持ち込めて安全もクソもねーだろ」 と思っても、やっぱり新幹線は世界一ですよね! 新幹線開業の1964年は東京オリンピック。星爺は前夜祭で鼓笛隊の太鼓を叩いてました。次の東京オリンピックまで、なんとか生きていられたら良いなぁ。

はやぶさ(第20号科学衛星MUSES-C)は失敗したことの方が多かったのだから、礼賛するばかりでなく、せめて科学雑誌や天文雑誌は公平な記事を作らないのか? と思っても、「失敗のことなど記事にする必要はないか…?」 と思い直しますね。 とにかく星爺は日本人だし、我が国は好きですからね。 愛国心かな? でも愛国心は近隣諸国をバカにする傾向がありますね。

……と、ここまで書くと 「下手な前振りをするな!」 とバレてしまいそうですが、本心は日本人や日本の技術はスゴイなんて、浮かれたり礼賛番組を作っている場合ではないと思っています。
日本の半導体技術が近隣諸国に後れを取っていることは、かなり前から工業新聞には載っていて、最近は経済新聞も同じ論調。日本の自動車は安全性で韓国に抜かれたみたいですしね。
それなのに、なにゆえ自画自賛、手前味噌、我田引水の日本礼讃か?

長々と書いたのは、心地よい報道に隠れて軍靴の足音が聞こえる気がしてならないからです。町工場をおだてるのは戦前に貧しい工場労働者を「工場戦士」言ったのと同じ、「竹槍でも戦える」と喧伝したのと同じだと警戒してしまいます。 ジャパン・アズ・ナンバーワンも戦前の 「日本人は一等国民」 と同じ……?

業界の人はとっくに知っていることですが、今回は天文少年少女の皆さんに、天文ファンには粗悪品と思われている(実際に今はそうなのですが)中国の望遠鏡メーカーの技術をご紹介します。秘密のこともあるので、双眼鏡メーカーと望遠鏡メーカーの4社のスナップを、ごちゃ混ぜにしてご紹介します。この業界でも日本の優位性が失われていることが如実にわかると思いますよ。
※なお、天体望遠鏡は今も昔も日本製も海外製も主流は玩具で、トンデモ望遠鏡もたくさん出まわっています。今回ご紹介するのは玩具系ではない、しっかりした光学メーカーです。
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     中国でもっとも大きい望遠鏡専門メーカー。総合大学のような建物でレンズや反
     射鏡の研磨から金属加工まで一貫生産するのが中国のメーカーの特徴です。

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